外国がいこく人材じんざい拡大かくだいほう成立せいりつ 具体的ぐたいてき支援策しえんさくなど課題かだい山積やまづみ

2018年12月08日 04時11分

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外国がいこく人材じんざいれを拡大かくだいするため、来年らいねんがつからあらたな在留ざいりゅう資格しかくもうける改正かいせい出入国しゅつにゅうこく管理法かんりほうは、成立せいりつしました。ただ、あらたな制度せいど詳細しょうさいまっておらず、外国人がいこくじんれる仕事しごと分野ぶんやひとかずのほか、外国人がいこくじんへの具体的ぐたいてき支援策しえんさくなどが課題かだいになります。

来年らいねんがつからの外国がいこく人材じんざい拡大かくだいけ、あらたな在留ざいりゅう資格しかくもうける改正かいせい出入国しゅつにゅうこく管理法かんりほうと、出入国しゅつにゅうこく在留ざいりゅう管理庁かんりちょう新設しんせつする改正かいせい法務省ほうむしょう設置法せっちほうは、8日午前にちごぜんすぎ参議院さんぎいん本会議ほんかいぎ成立せいりつしました。

あらたな在留ざいりゅう資格しかくのうち、「特定とくてい技能ぎのうごう」は、特定とくてい分野ぶんやで、相当そうとう程度ていど技能ぎのうつとみとめられた外国人がいこくじんあたえられ、在留ざいりゅう期間きかんは、最長さいちょう通算つうさんねんで、家族かぞく同伴どうはんみとめないとしています。

また、「特定とくてい技能ぎのうごう」は、「1ごう」を上回うわまわる「熟練じゅくれんした技能ぎのう」をつとみとめられた外国人がいこくじんあたえられ、在留ざいりゅう期間きかん上限じょうげんもうけず、長期ちょうき滞在たいざい家族かぞく同伴どうはん可能かのうになるとしています。

しかし、あらたな制度せいど詳細しょうさい明記めいきされておらず、今後こんごさだめることになっています。たとえば、れの対象たいしょうとして介護かいごぎょう建設業けんせつぎょうなど14業種ぎょうしゅ検討けんとうされていますが、政府せいふは、実際じっさいれる仕事しごと分野ぶんやれる人数にんずう上限じょうげんなどを、月内げつないにまとめる分野別ぶんやべつ運用うんよう方針ほうしんしめすとしています。

また、外国人がいこくじんとの共生きょうせいけた職場しょくば自治体じちたいでの支援策しえんさくや、日本語にほんご教育きょういくかたなども月内げつないにまとめる「総合的そうごうてき対応策たいおうさく」にむとしています。

さらに、外国人がいこくじん都市部としぶ集中しゅうちゅうして地方ちほう人手ひとで不足ぶそく解消かいしょうしないといった懸念けねんをどう払拭ふっしょく(ふっしょく)するかや、悪質あくしつなブローカー対策たいさくなども課題かだいになります。

一方いっぽう審議しんぎつうじてあきらかになった技能ぎのう実習じっしゅう制度せいどをめぐる問題もんだいまえ、いま制度せいどをどのように改善かいぜんしていくかもわれることになりそうです。

成立せいりつまでのなが

外国がいこく人材じんざい拡大かくだいは、ことし6がつ政府せいふ決定けっていした「骨太ほねぶと方針ほうしん」にしめされました。人手ひとで不足ぶそく克服こくふくするため、あらたな在留ざいりゅう資格しかくもうけて、拡大かくだいはか方針ほうしんまれました。

がつには、法務省ほうむしょうが、来年度らいねんど予算案よさんあん概算がいさん要求ようきゅうで、入国にゅうこく管理局かんりきょく格上かくあげして、来年らいねんがつ出入国しゅつにゅうこく在留ざいりゅう管理庁かんりちょう創設そうせつする方針ほうしんしました。

そして、先月せんげつはじめに、あらたな在留ざいりゅう資格しかくもうける出入国しゅつにゅうこく管理法かんりほう改正案かいせいあん出入国しゅつにゅうこく在留ざいりゅう管理庁かんりちょう創設そうせつする法務省ほうむしょう設置法せっちほう改正案かいせいあん国会こっかい提出ていしゅつされました。

法案ほうあんは、先月せんげつ13にち衆議院しゅうぎいん本会議ほんかいぎ審議しんぎり。委員会いいんかいでは、およそ17時間じかん審議しんぎおこなわれました。参議院さんぎいんでは先月せんげつ28にちから審議しんぎはじまりました。

委員会いいんかいでは、衆議院しゅうぎいん上回うわまわるおよそ20時間じかん審議しんぎおこなわれ、7にち未明みめい本会議ほんかいぎ可決かけつ成立せいりつしました。

れの上限じょうげん 分野別ぶんやべつ運用うんよう方針ほうしん

国会こっかいでは、何人なんにん外国人がいこくじんれるのか、その上限じょうげんをめぐって、議論ぎろんになりました。

政府せいふは、来年らいねんがつあらたな制度せいど導入どうにゅうで、こう5年間ねんかんで、介護かいごぎょう建設業けんせつぎょうなど14の業種ぎょうしゅで、最大さいだい34まん5000にんあまりとする見込みこすうしめしました。そのうえで今月中こんげつじゅうにまとめる予定よてい仕事しごと分野別ぶんやべつ運用うんよう方針ほうしんに、5年間ねんかん見込みこすう明記めいきして、上限じょうげんとして運用うんようするとしています。

社会保険しゃかいほけん国内こくない限定げんてい適用てきよう

会社員かいしゃいん加入かにゅうする健康保険けんこうほけんや「協会きょうかいけんぽ」は、扶養ふようする家族かぞく居住地きょじゅうち国籍こくせきにかかわらず保険ほけん適用てきようされます。

このため、国会こっかいでは、外国人がいこくじん加入かにゅうえれば、医療費いりょうひ財政ざいせい負担ふたん増大ぞうだいするのではないかといった懸念けねんされました。

厚生労働省こうせいろうどうしょうは、原則げんそくとして、適用てきよう対象たいしょう日本にっぽん国内こくない居住きょじゅうする3親等しんとう以内いない扶養ふよう家族かぞくしぼることを検討けんとうしています。

また、サラリーマンが加入かにゅうする厚生年金こうせいねんきんについても、扶養ふようされている配偶者はいぐうしゃ年金ねんきん受給じゅきゅうできるのは、日本にっぽん国内こくないんでいる場合ばあい限定げんていする方向ほうこう検討けんとうしています。

らしの支援しえん 今月中こんげつじゅう総合的そうごうてき対応策たいおうさく

外国人がいこくじん地域ちいきでのらしをどう支援しえんするかをめぐっては、与野党よやとう双方そうほうから、対策たいさく充実じゅうじつもとめる意見いけん相次あいつぎました。

政府せいふは、外国人がいこくじんがふだんのらしでなやみをかかえることも予想よそうされるとして、今月中こんげつじゅうに、相談そうだん窓口まどぐち設置せっちやガイドブックの作成さくせいなど、総合的そうごうてき対応策たいおうさくをまとめることにしています。

技能ぎのう実習じっしゅう制度せいど議論ぎろん

これまでの審議しんぎで、技能ぎのう実習じっしゅう制度せいどをめぐる問題もんだい議論ぎろんされました。失踪しっそうした技能ぎのう実習生じっしゅうせいかんする法務省ほうむしょう集計しゅうけいした資料しりょうあやまりがあったため、山下やました法務ほうむ大臣だいじん謝罪しゃざいしました。

また、7にちは、去年きょねんまでの3年間ねんかんに、69にん実習生じっしゅうせい死亡しぼうしていることもあきらかになりました。

野党側やとうがわは、「技能ぎのう実習じっしゅう制度せいどあらたな制度せいど土台どだいになる」として、実習生じっしゅうせいをめぐるさまざまな問題もんだい解決かいけつもとめました。

一方いっぽう政府せいふは「野党やとう指摘してきおもめる」としながらも、あらたな制度せいどとはべつのものだなどとして、議論ぎろんがすれちが場面ばめん目立めだちました。

施行前しこうまえ国会こっかい報告ほうこく

法律ほうりつ衆議院しゅうぎいん通過つうかにあたって、大島おおしま衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうは、立憲りっけん民主党みんしゅとうなど野党側やとうがわ会談かいだんしたさい政府せいふたいし、あらたな制度せいど全体像ぜんたいぞう来年らいねんがつ施行前しこうまえに、国会こっかい報告ほうこくさせることなどを提案ていあんしました。

安倍あべ総理そうり大臣だいじんも、7にち参議院さんぎいん法務ほうむ委員会いいんかいで「大島おおしま議長ぎちょう指摘してきおもめたい」とべていて、来年らいねん通常つうじょう国会こっかいで4がつまでに制度せいど全体像ぜんたいぞう国会こっかいしめされる見通みとおしです。

法務相ほうむしょう「しっかり準備じゅんびすすめる」

山下やました法務ほうむ大臣だいじんは、記者団きしゃだんたいし「これから分野別ぶんやべつ運用うんよう方針ほうしんなどをつくらなければならないが、国民こくみん期待きたいこたえられるよう、しっかりした制度せいどにしたい。法律ほうりつ施行しこう来年らいねんがつなので、それまでにしっかり準備じゅんびすすめていきたい。また、外国人がいこくじんれについての様々さまざま指摘してきについてもしっかりとんでいきたい」とべました。