漫画まんがやアニメなどをインターネットに無断むだん公開こうかいする海賊版かいぞくばんサイトの被害ひがい拡大かくだいしているとして、NTTのグループは、3つのサイトを閲覧えつらんできないようにする措置そち方針ほうしんめました。


漫画まんがなどの海賊版かいぞくばんサイトをめぐって政府せいふ今月こんげつ緊急きんきゅう対策たいさくをまとめ「漫画まんがむら」、「Anitube」「Miomio」の3つのサイトについて、サイトを閲覧えつらんできないようにする「ブロッキング」の措置そち民間みんかん事業者じぎょうしゃ自主的じしゅてきおこなうのが適当てきとうだとしています。

これをけてNTTは、インターネットに接続せつぞくする事業じぎょうがけるグループの3しゃ準備じゅんびととのいしだいこの3つのサイトを対象たいしょうにブロッキングの措置そちることをめたと発表はっぴょうしました。

大手おおて接続せつぞく業者ぎょうしゃがブロッキングの措置そちるのははじめてです。

今回こんかい措置そちについてNTTは、法制度ほうせいど整備せいびされるまでの短期的たんきてきなものだとしていて、「コンテンツ事業者じぎょうしゃ団体だんたいからの要請ようせいもあってめた」とコメントしています。

政府せいふによりますと3つの海賊版かいぞくばんサイトにはつきに数千万にんから1億人おくにんえるひとおとずれ、著作権ちょさくけん侵害しんがいされるなどの被害ひがい拡大かくだいしています。

一方いっぽう、ブロッキングをめぐっては、インターネットの接続せつぞくサービスをがけるプロバイダーでつくる業界ぎょうかい団体だんたい利用者りようしゃのアクセスの常時じょうじ監視かんしにつながり、憲法けんぽう保障ほしょうする通信つうしん秘密ひみつ侵害しんがいする懸念けねん表明ひょうめいしていて、今後こんご波紋はもんひろがりそうです。


ブロッキングの対象たいしょう

NTTのグループで今回こんかいのブロッキングの措置そち対象たいしょうとなるのは、スマートフォンによる接続せつぞくのほか、家庭かていけなどの固定こてい回線かいせん使つかった3つのサービスです。

携帯けいたい電話回線でんわかいせんでは、NTTドコモと契約けいやくしているほぼすべてのユーザーが対象たいしょうです。ドコモの回線かいせんけている格安かくやすスマホ事業者じぎょうしゃのユーザーは対象たいしょうになりません。

固定こてい回線かいせんのサービスでは、760万人まんにんのユーザーがいる「OCN」、260万人まんにんの「ぷらら」、それに「ドコモnet」のユーザーが対象たいしょうとなります。


3サイトは閲覧えつらんできず

NTTのグループが、閲覧えつらんできないようにする方針ほうしん表明ひょうめいした3つの海賊版かいぞくばんサイトは、23にち時点じてんで、すでにサイトそのものに接続せつぞくできなくなっているか、コンテンツが閲覧えつらんできない状態じょうたいになっています。

このうち、5万点まんてん以上いじょう漫画まんが雑誌ざっし無断むだん掲載けいさいされ、去年きょねんあきごろから、おおくのアクセスをあつめ、被害額ひがいがくが3000おく円以上えんいじょう試算しさんされていた「漫画まんがむら」は、今月こんげつ中旬ちゅうじゅんから接続せつぞく不安定ふあんてい状態じょうたいとなり、先週せんしゅうには、サイトそのものに接続せつぞくできなくなりました。


ネットの遮断しゃだん措置そち ほか会社がいしゃ

インターネットの接続せつぞく事業じぎょうがけるほかの会社かいしゃでは、特定とくてい海賊版かいぞくばんサイトのブロッキングをおこなうかどうかは検討中けんとうちゅうだとしています。

携帯けいたい電話でんわのほか、「SoftBankひかり」と「Yahoo!BB」でインターネット接続せつぞくがける「ソフトバンク」は、いま時点じてんではブロッキングをおこなうかどうかはまっていないとしています。

ソフトバンクは「著作権ちょさくけん侵害しんがい放置ほうちできず、早急さっきゅう対応たいおうすべき重要じゅうよう問題もんだい認識にんしきしている。しかし、ブロッキングは通信つうしん秘密ひみつ侵害しんがいする懸念けねんもあり、慎重しんちょう議論ぎろん必要ひつようであることから、法律ほうりつ制度せいど運用うんよう方法ほうほうなどさまざまな観点かんてんから実行じっこう可能かのう方策ほうさく検討けんとうしたい」とコメントしています。

「au」の名前なまえ携帯けいたい電話でんわのほか、「au one net」と「ビッグローブ」でインターネット接続せつぞくがける「KDDI」は、「今後こんご対応たいおう検討けんとうしている」とコメントしていて、現時点げんじてん方針ほうしんめていないとしています。


海賊版かいぞくばんサイト被害額ひがいがくやく4000億円おくえんに”

出版しゅっぱんやアニメなどの権利者けんりしゃ団体だんたい一般いっぱん社団法人しゃだんほうじん「コンテンツ海外かいがい流通りゅうつう促進そくしん機構きこう」によりますと、3つの海賊版かいぞくばんサイトによる被害額ひがいがく推計すいけいでおよそ4000億円おくえんのぼるとられるということです。

サイトへのアクセスすうなどをもとにした去年きょねんがつからことし2がつまでの被害額ひがいがく推計すいけいでそれぞれ、「漫画まんがむら」は3192億円おくえん、「Anitube」は883億円おくえん、「Miomio」は249億円おくえんで、わせて4324億円おくえん見積みつもられています。

コンテンツ海外かいがい流通りゅうつう促進そくしん機構きこうでは「悪質あくしつかつ巨大きょだい海賊版かいぞくばんサイトが登場とうじょうし、被害ひがい日々ひび深刻化しんこくかしている状況じょうきょうだ」としています。


専門家せんもんか法律ほうりつ違反いはんのおそれ」

NTTグループの対応たいおうについて、憲法けんぽうやプライバシーなどの研究者けんきゅうしゃらでつくる「情報じょうほう法制ほうせい研究所けんきゅうじょ」の上席じょうせき研究員けんきゅういんで、明治大学めいじだいがく法学部ほうがくぶ丸橋まるばしとおる教授きょうじゅは「ブロッキングはプロバイダーがすべての利用者りようしゃ通信つうしんをチェックすることになるので、『通信つうしん秘密ひみつ』の侵害しんがいにあたり違法いほうだが、緊急性きんきゅうせいなどがあればその違法性いほうせい阻却そきゃくされる。今回こんかい、NTTグループがブロッキングしようとしている3つのサイトはすでに閲覧えつらんできないため、緊急性きんきゅうせいがあるとはかんがえられず、実施じっしした場合ばあい電気でんき通信つうしん事業法じぎょうほう違反いはんわれるおそれがある」と指摘してきしています。

そのうえで、「政府せいふ意向いこうをそんたくしてこと業者側ぎょうしゃがわがブロッキングをはじめてしまうと『ほう支配しはい』という法治国家ほうちこっか根幹こんかんるがすことになりかねない」とはなしていました。

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