受験生じゅけんせいにどうせっしたらいい? ~家族かぞくみなさんへ~

2018ねん01がつ25にち 2040ふん NewsWebEasy
仮名がなレベル

受験じゅけんシーズンっただなか受験生じゅけんせいみなさんは、国公立こくこうりつ大学だいがくの2次試験じしけん私立しりつ大学だいがく高校こうこう中学校ちゅうがっこうなど、それぞれの入学にゅうがく試験しけんけてラストスパートをかけていることとおもいます。家族かぞくみなさんは、大事だいじ場面ばめんむかえた受験生じゅけんせいにどうせっしたらいいのか、頑張がんばっている背中せなかにどんなこえをかけたらいいか、あたまなやませているかもしれません。れものにさわるようにそっとしておく? 気合きあいがはいるよう特別とくべつかんじを演出えんしゅつする? 受験生じゅけんせいの“経験者けいけんしゃ”や専門家せんもんかはなしから、どうこころがければいいか、かんがえてみました。
(ネットワーク報道部ほうどうぶ記者きしゃ 戸田とだ有紀ゆき 角田すみだまい 大窪おおくぼ奈緒子なおこ

受験生じゅけんせいの“先輩せんぱい”がかえ

まずは、受験じゅけん経験けいけんした“先輩せんぱいたち”が当時とうじかえり、どんなせっかたがうれしかったか、ぎゃくにどんな態度たいど言動げんどういやだったか、さぐってみました。

インターネットのツイッターには、こんなみがられます。

大学だいがく受験じゅけんまわりから『そんなとこからない』とか『○○ちゃんは慶應けいおうかったんでしょ。あのかしこいから』とか色々いろいろわれて」
「ずっといたしメンタルやられた、物凄ものすごくやられたで…」
「うちのおやはどんなテストのあさでも、『頑張がんばらなくていいから、名前なまえはしっかりいてくること!』って見送みおくってくれた」

つらかった経験けいけんはげまされたエピソードなどがつづられています。

NHKでアルバイトをしている大学だいがく年生ねんせい女子じょし学生がくせいは、こんなはなしをしていました。

浪人ろうにん時代じだい予備校よびこうひるごはんをべそびれたそのよる母親ははおやから「ごはんちゃんとべた?」とかれました。「あんまり。おなかすかなくて」とこたえると、かえってきたのは「あたま使つかってないからおなかすかないんじゃないの?」という言葉ことば

体調たいちょう心配しんぱいしての発言はつげんだったかもしれないけれども、なにかっていないとかんじた。頑張がんばっている過程かていみとめてほしかった」

大学だいがく受験じゅけんから20~30ねんたつ記者きしゃからも、「だい志望しぼうがだめだったときははから『優秀ゆうしゅうだとおもっていたのに…』とわれたのがいまでもわすれられない」など、次々つぎつぎとエピソードが…。

多感たかん年頃としごろの、大事だいじ場面ばめんにまつわるまわりの言動げんどうは、ときがたってもこころふかきざまれているようです。

感謝かんしゃしていること、いやだったこと

「2017栄冠えいかんめざしてFamily」(河合塾かわいじゅく)より

こうした受験生じゅけんせい体験たいけんについて大手おおて予備校よびこうの「河合塾かわいじゅく」は、「感謝かんしゃしていること」と「われたくなかったこと」に分類ぶんるいして冊子さっし掲載けいさいしています。
おや感謝かんしゃしていること、うれしかったこと」では、こんな経験けいけんげられています。

■「あなたはよく頑張がんばってきているのだから、かならずその結果けっかるよ」とわれた。
前期ぜんき試験しけん失敗しっぱいしてしまったときも、最後さいごまでしんじてくれていた。
■せかしたり、過度かどにプレッシャーをかけたりすることなく、いつも普段通ふだんどおりの生活せいかつ心掛こころがけてくれていた。
進学校しんがくこうとおっていたため大学だいがく進学しんがくつよいプレッシャーをかんじていたのだが、両親りょうしんに「どの大学だいがく進学しんがくするのか、もしくは就職しゅうしょくするのか、あなたのきなようにすればいい」とわれたときすここころかるくなった。

一方いっぽう、「われたくなかったこと、いやだったこと」には、こんなことが。

■きょうだいやほかのひと成績せいせき比較ひかくされること。
■ひたすら大学だいがく知名度ちめいどだけをにして、志望校しぼうこうえろと催促さいそくしてきた。
■「そんなに勉強べんきょうしないで大学だいがくあるの?」とわれたときはらったしかなしかった。
心配しんぱいしてくれているからこそだとおもうが、「大丈夫だいじょうぶ?」といてくることがあり、時々ときどきそれに無性むしょうにイラッとした。
わたし成績せいせき状況じょうきょうをあまり把握はあくしておらず、入試にゅうし直前ちょくぜんになってわたしよりあせっていた。
受験じゅけん直前ちょくぜんにインフルエンザにかかったときにおこられた。

河合塾かわいじゅく担当者たんとうしゃは、こう指摘してきしています。
おやどもをしんじ、頑張がんばりをみとめてくれるような前向まえむきなこえかけは、すくいとなっています。一方いっぽうで、おや不安感ふあんかん緊張感きんちょうかんどもにつたわりやすいです。どものためをおもって発言はつげんしたことでも、他人たにんとの比較ひかくやプレッシャーをかけるような言葉ことばは、受験生じゅけんせいめることにつながります」

なるほど、おやあせりや不安感ふあんかん緊張感きんちょうかんつたわると、よくない影響えいきょうあたえるんですね。

おや緊張きんちょうすると本人ほんにんも…?

受験じゅけんにつきものの「緊張きんちょう」については、こんな調査ちょうさ結果けっかがありました。女性じょせい生活せいかつ健康けんこうかんする情報じょうほう発信はっしんしようと医師いし企業きぎょうなどがあつまって発足ほっそくした「ウーマンウェルネス研究会けんきゅうかい」。去年きょねん11がつ受験じゅけんさい母親ははおや受験生じゅけんせいがどれほど緊張きんちょうしたかをインターネットをつうじて調査ちょうさしました。

年以内ねんいないどもの受験じゅけん中学ちゅうがく高校こうこう大学だいがく)を経験けいけんした母親ははおや551にん対象たいしょうに、「受験じゅけん当日とうじつどもがどれほど緊張きんちょうしていたか」をたずねたところ、「かなり緊張きんちょうしていた」「すこ緊張きんちょうしていた」がわせて62%でした。

どもの受験じゅけん当日とうじつ母親ははおやのあなた自身じしん緊張きんちょうしたか」をたずねると、「かなり緊張きんちょうした」「すこ緊張きんちょうした」がわせて70%でした。

そこで、母親ははおや緊張きんちょうしていた場合ばあいと、そうでなかった場合ばあいけて集計しゅうけいすると、母親ははおや緊張きんちょうしていた場合ばあいは、受験生じゅけんせい本人ほんにん緊張きんちょうしていたという割合わりあいが73%にのぼりました。この一方いっぽうで、母親ははおや緊張きんちょうしなかった場合ばあいは、本人ほんにん緊張きんちょうしたという割合わりあいが38%にとどまり、半数はんすう緊張きんちょうしなかったということです。

おや心境しんきょうがそのままつたわるのかどうかはかりませんが、母親ははおや緊張きんちょうするほど、どもも緊張きんちょうしてしまう割合わりあいたかいという傾向けいこうがあるようです。

『ビリギャル』原作者げんさくしゃ

それでは、緊張きんちょうとどうえばいいか。そして、受験生じゅけんせいにどうせっすればいいのでしょうか。

学年がくねん最下位さいかい女子じょし高校生こうこうせい難関なんかん大学だいがく合格ごうかくするという実話じつわをもとにした映画えいが『ビリギャル』。その原作者げんさくしゃ塾講師じゅくこうし坪田つぼた信貴のぶたかさんは、「おや本人ほんにんも、試験しけん本番ほんばんを“特別とくべつ”だとおもわず、ふだんどおりにごすことが大切たいせつなんです」と強調きょうちょうします。

坪田つぼた信貴のぶたかさん

おや試験しけん当日とうじつにカツをつくったとか、直前ちょくぜんにお百度参ひゃくどまいりをしたとかきますが、それは特別とくべつなものだと意識いしきしすぎて、かえってプレッシャーをあたえてしまっているのです」

そのうえで、「これまで勉強べんきょうかさねてきた過程かていみとめてあげることが大切たいせつ。『たとえ結果けっかなくても、つぎのステップにつながるから大丈夫だいじょうぶ受験じゅけんそのものはたいしたことではない』と、おや自身じしんこころからおもえるかどうかが重要じゅうようです」とはなしていました。

実際じっさい、ビリギャルのおかあさんは「自分じぶんのやりたいことをつけて、これまで一生懸命いっしょうけんめい勉強べんきょうしてくれたことが本当ほんとうにうれしい。結果けっかはどっちでもいい」とって受験じゅけん本番ほんばんむかえ、本人ほんにん余計よけい緊張きんちょうをせずにることができたそうです。

そして、坪田つぼたさんは「『どんな言葉ことばをかければいいか』とかれるが、言葉ことばそのものに意味いみはない。どもとのあいだにしっかりと信頼しんらい関係かんけいきずけていれば、多少たしょう乱暴らんぼう言葉ことばでもプラスにめられる。どんな状況じょうきょうでも『わたしはあなたをあいしている』とこころからおもっているかがわれている」とはなしていました。

受験生じゅけんせい本人ほんにんにとって緊張感きんちょうかんはつきもので、集中力しゅうちゅうりょくたかめるにはある程度ていど緊張きんちょうしたほうがいいめんもありますが、そのなかでも平常心へいじょうしんこころがけるといいそうです。

坪田つぼたさんはそのための秘策ひさくとして、試験しけん会場かいじょうにあるものをってくといいとはなしていました。それはセロハンテープ。れないつくえでは、受験票じゅけんひょう鉛筆えんぴつゴムごむなどがころがってしまうことがあります。それがになって集中しゅうちゅうできなくなるのをふせぐため、文房具ぶんぼうぐなどをテープでとめておくといいそうです。

信頼しんらいがあれば大丈夫だいじょうぶ

もう1にん心理学しんりがく専門家せんもんかにもうかがいました。早稲田大学わせだだいがく名誉教授めいよきょうじゅ加藤かとう諦三たいぞうさんも、信頼しんらい関係かんけい大切たいせつさをうったえていました。

加藤かとう諦三たいぞうさん

信頼しんらい関係かんけいきずけていれば、言葉ことばつかいすぎることはない。人間にんげん相手あいての“無意識むいしき”に反応はんのうするもので、おやはまず『かってもちてもこのわたしだ。ありのままをれていこう』という感覚かんかくをしっかりつことが大切たいせつ。このおもいがあれば、たいていは大丈夫だいじょうぶ。たとえ『ちる』という言葉ことば使つかっても、わらってませられるはず」とはなしていました。

注意ちゅういしてほしいのは、「このはこうあるべきだ」という「べき意識いしき」だそうです。「もっと勉強べんきょうすべきだ、この学校がっこうかるべきだ、いい学校がっこうくべきだ…そういう意識いしきおやは、てくる言葉ことばすべてがプレッシャーになり、どもが萎縮いしゅくしてしまう。『べき』という意識いしきは、おや虚栄心きょえいしんでしかない」と指摘してきしています。

本番ほんばんちから発揮はっきするには、余計よけいなプレッシャーやストレスがすくなく、まわりとの信頼しんらい関係かんけいきずかれていることが大切たいせつだそうです。じつはこうした環境かんきょうづくり、スポーツの世界せかいおなじで、選手せんしゅ試合しあい成果せいかすためにとても重要じゅうようなんだそうです。

受験生じゅけんせいおく言葉ことば

さて、家族かぞくみなさんにけていてきましたが、んでくれた受験生じゅけんせいもいるはず。おれいにメッセージをおくります。

<ビリギャルの坪田つぼた先生せんせいより>
「これまで一生懸命いっしょうけんめい頑張がんばってきたことは、みんながているよ。試験しけん当日とうじつまわりを蹴散けちらしてこい!」

心理学しんりがく加藤かとう名誉教授めいよきょうじゅより>
おな年齢ねんれいで、おな試験しけん会場かいじょうにいて、おな試験しけん問題もんだいいていても、1にんひとり、家庭かてい環境かんきょうちがえば、けてきたプレッシャーもちがう。ちようがかろうが自分じぶん自分じぶんであって、きみ人間にんげんとしての能力のうりょくがないなんてことは絶対ぜったいにない。それぞれ自分じぶん運命うんめいれて、めて、せいいっぱいきてほしい」

きびしいふゆると、はるはもうすぐそこです。

※プログラムでふりがなをけっているので、 間違まちがっている場合ばあ いもあります。