電車でんしゃなか母親ははおやはなぜすわらないのか

2017ねん11がつ24にち 2148ふん NewsWebEasy
仮名がなレベル

電車でんしゃなかせきすわっているとあかちゃんをいだいてあやしている母親ははおやまえに。「あ、あのよかったらすわりますか?」。親切心しんせつしんからこえをかけました。しかしこたえは…「NO」。
「い、いえ、大丈夫だいじょうぶです。っていますから」。こうした報告ほうこくがネットじょうっています。なぜ、ははすわらないのか。
研究者けんきゅうしゃもなぞをさぐるため実験じっけんしました。(ネットワーク報道部ほうどうぶ記者きしゃ 高橋たかはし大地だいち 大窪おおくぼ奈緒子なおこ

すわるとすセンサー搭載とうさい

電車でんしゃあかちゃんをだっこしている女性じょせいせきゆずろうとしたら拒否きょひされてショック」。
そんなツイートにおおくの意見いけんせられました。

このツイート「あかちゃんはいすにすわるときてくセンサーが搭載とうさいされている…」とつづきます。

これにたいして「わかります!。うちのちびっすわるとくセンサーを搭載とうさいしてました」。「うちもでした!たからとおもってすわるとまたす…」などなど。

わたしわたし

実際じっさいはどうなのでしょうか。まちいてみました。

さいと8かげつの2にんおんなそだてている30だい夫婦ふうふおなじような経験けいけんがあるとはなしました。

ってだっこされるとご機嫌きげんでいてくれます。せきをゆずっていただいても、どもがいてしまい、まわりに迷惑めいわくだとおもってせきをおもどししたこともありました」

さい4かげつおんながいる30だい母親ははおやおな意見いけんでした。

座席ざせきすわっていてしまうことはとくに0さいのころよくありました。電車でんしゃではいまも、ベビーカーは荷物にもつきでほとんどだっこです」

遠慮えんりょしているのかな?」

一方いっぽう、こうした実態じったいは、ひろくはられていないようです。

漫画家まんがか横山よこやま了一りょういちさんが独身どくしん時代じだいかえってえがいたマンガです。

横山よこやま了一りょういちさんのマンガ

電車でんしゃなかあかちゃんをだっこして大変たいへんそうなおかあさんを横山よこやまさん。せきち「よかったらすわりますか?」とやさしくこえをかけます。しかし、るからにつらそうな母親ははおやから「い、、、いえ、大丈夫だいじょうぶです!ってますから!」とわれてしまうのです。

横山よこやまさんは当時とうじ、どうしてっているのか理由りゆうがわからなかったそうです。

「おかあさんが、すわることに遠慮えんりょしているのかな?くらいにしかおもっていませんでした」

いま8さいおとこと5さいおんながいる横山よこやまさん。
育児いくじ経験けいけんつうじて、すのをけようとしたおかあさんの気持きもちがわかるようになったそうです。

科学かがく証明しょうめい おやあるくとリラックス

なぜ、すわるとあかちゃんがすのか、科学的かがくてき検証けんしょうした研究けんきゅうがありました。検証けんしょうしたのは理化学研究所りかがくけんきゅうじょ中心ちゅうしんにした研究けんきゅうグループ。

母親ははおやあかちゃんをいだいたままってあるいたりすわったりをかえしてもらいあかちゃんの変化へんか調しらべたのです。

画像がぞう提供ていきょう 理化学研究所りかがくけんきゅうじょ親和性しんわせい社会しゃかい行動こうどう研究けんきゅうチーム

12くみ母子ぼし調査ちょうさした結果けっか母親ははおやあるいてるときすわっているときくらべて、あかちゃんのりょうがおよそ10ふんの1」。

同様どうようあしをばたつかせるなどの運動量うんどうりょうはおよそ5ふんの1」。

かあさんたちの経験けいけん裏付うらづける結果けっかとなりました。

画像がぞう提供ていきょう 理化学研究所りかがくけんきゅうじょ親和性しんわせい社会しゃかい行動こうどう研究けんきゅうチーム

そして研究者けんきゅうしゃ注目ちゅうもくしたのがあかちゃんの心拍数しんぱくすうです。

すわっていた母親ははおやあるはじめると3びょうくらいで心拍数しんぱくすう急激きゅうげきがる。ふたたすわると直後ちょくごからがっていく」。

母親ははおやいだきながらあるときあかちゃんのからだそのものがリラックス状態じょうたい電車でんしゃなかった母親ははおやいだかれれているときはリラックス状態じょうたいだったのです。

じつ哺乳類ほにゅうるいはみなおな

おなじような親子おやこ行動こうどうは、ネコ、ライオン、リスなどさまざまな哺乳類ほにゅうるいでもられるといいます。

母親ははおやどものくびくちにくわえ、あるいて安全あんぜん場所ばしょはこぶようなときには、心拍数しんぱくすう低下ていかしたリラックス状態じょうたいだそうです。

サルや人間にんげん場合ばあいは、くびうしろではなくあかちゃんのおなかがおやからだ密着みっちゃくしている、つまりだっこかおんぶをしていることでリラックスできるといます。

一連いちれん行動こうどうについて研究けんきゅうチームの黒田くろだ公美きみよしさんはこう分析ぶんせきしています。

動物どうぶつにとって、はこばれているという状態じょうたいは、危険きけんせまるなど緊急事態きんきゅうじたいである可能性かのうせいたかい。ども自身じしんびる確率かくりつたかめるためおとなしくなっている」

一方いっぽう移動いどうしていないとき危険きけんせまっていない。おとなしくする必要ひつようはなく、おっぱいをねだったり、不快感ふかいかんあらわしたりしても問題もんだいい。
すわってだっこしたあかちゃんがくのは普通ふつうのことなんです」

ったり移動いどうしたりしているときにおとなしいのは、おや協力きょうりょくするためともかんがえられるそうです。

でもおやにはすわってほしい

研究けんきゅう結果けっか結果けっかとして黒田くろださんはこう注意ちゅういびかけています。

急停車きゅうていしゃ転倒てんとうする危険きけんもあるので、安全面あんぜんめんかんがえれば、せきゆずられたらすわるのが一番いちばんよいです。すわってもおとなしいままのこともあります。まわりも“ゆずらなくていいんだ”ではなく、大変たいへんそうな親子おやこにはぜひこえかけをしてほしい」

すわれなくてもうれしかった

この取材しゅざいとおしてはなしいたおとうさんおかあさんみなさんに共通きょうつうしていたことがあります。

それは、「せきすわりますか?」とこえをかけてもらえて、「とってもうれしかった」「いったんでもすわれてありがたかった」と何度なんどもうなずきながら、しみじみとはなしてくれたことです。

乳幼児にゅうようじれての電車でんしゃ移動いどうなどは「ぐずりだしたらどうしよう」。
大声おおごえいたら途中とちゅうえきりようか・・」。
ころんだら大変たいへんだからすわろうか、でもいちゃうかな」。

とうさんおかあさんたち、おもった以上いじょう使つかってどもとっているようです。あるおかあさんは、「どもの機嫌きげんによってはせき遠慮えんりょすることもあり、せっかくのもうもうわけない気持きもちになります。でもどもと子育こそだてしている自分じぶん応援おうえんしてくれているのだと、すくなくともうれしい気持きもちになることは間違まちがいないです」とはなしていました。

子育こそだ応援おうえんしてるよ」「大丈夫だいじょうぶ?」いろんな意味いみめてどうぞあかちゃんとおかあさんやおとうさんにこえをかけてみてください。

研究けんきゅうにもあるように、なかなかすぐにはせきすわることができないことも多々たたあるかもしれません。だけど、こえをかけたやさしさと勇気ゆうき親子おやこにはしっかりつたわっていて、それはまわまわって、わたしたちの未来みらいにだってつながっていくとおもうのです。

※プログラムでふりがなをけっているので、 間違まちがっている場合ばあ いもあります。