東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策として進められている建屋の周囲の地盤を凍らせて地下水の流入を防ぐ「凍土壁」について、ことし8月に凍結を始めた最後の部分が安定的に凍結していると見られることがわかりました。最初の凍結が始まってから1年7か月で凍土壁はおおむね完成したことになり、東京電力は今後、凍土壁が地下水の流入の防止にどれだけ効果があるのか評価をまとめることにしています。


福島第一原発の凍土壁は、汚染水が増える原因となる建屋への地下水の流入を抑えるため、建屋の周りに埋めたパイプに氷点下30度の液体を流しておよそ1.5キロの氷の壁を作るもので、東京電力はことし8月、作業が残されていた山側の幅7メートルの場所の凍結を始めました。

凍結は順調に進み、先月下旬には地中の温度が0度を下回り、8月に作業を始めた最後の部分は地表面を除き、安定的に凍結していると見られることがわかりました。
地中の設備や配管などが通っているところの一部は凍るのは難しいと見られていますが、最初の凍結が始まってから1年7か月で凍土壁はおおむね完成したことになります。

東京電力は、ことし7月の時点で建屋に流れ込んでいる一日およそ140トンの地下水を、そのほかの対策と組み合わせて100トン以下まで減らせるとしていますが、東京電力は今後、凍土壁が地下水の流入の防止にどれだけ効果があるのか評価をまとめることにしています。


複数の汚染水対策 効果高められるか課題

福島第一原子力発電所で課題となっている汚染水対策について、国と東京電力はことし9月にまとめた廃炉の工程表では、2020年までに1号機から4号機などの建屋の中の汚染水の処理を終えるという計画を示し、凍土壁を含めた複数の対策の効果を高められるかが課題です。

福島第一原発の1号機から3号機では事故で溶け落ちた核燃料を冷やすため、原子炉と原子炉を納めた格納容器に入れ続けている水が高濃度の汚染水となって建屋の地下などにたまっています。
さらに建屋の山側からは大量の地下水が流れ込み、この汚染水と混じり合うためその量は増え続けています。

東京電力は流れ込む地下水の量を抑えるいくつかの対策を組み合わせて行っていて、このうち凍土壁は、建屋の周りの地盤を長さおよそ1.5キロに渡り氷点下30度の液体を流して凍らせてつくるもので、去年3月、建屋の下流側から順次、凍らせ始めました。

汚染水対策ではこのほか、建屋の上流側で地下水をくみ上げて海に排水する「地下水バイパス」や、建屋周辺の「サブドレン」と呼ばれる井戸で地下水をくみ上げ建屋に流れ込む地下水の量を抑える対策も進めています。

国と東京電力はことし9月にまとめた廃炉の工程表で、2020年に1号機から4号機などの建屋の中の汚染水の処理を終えるという計画を示し、こうした対策の効果を高められるかが課題です。

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