2年に1度開かれる「東京モーターショー」の展示内容が25日、報道陣に公開されました。ことしは走行中に排ガスを出さない電気自動車に注目が集まる一方、日産自動車や神戸製鋼所の相次ぐ不正でメーカーへの信頼が揺らぐ中での開催となっています。


最先端の自動車の技術を披露する東京モーターショーは、国内外の自動車メーカーや部品メーカーなどおよそ150社が出展し、25日、展示内容が報道陣に公開されました。

このうちホンダは、3種類の電気自動車のコンセプトカーを発表し、小型の電気自動車を2020年に初めて国内で発売することを明らかにしました。

またハイブリッド車を主力としてきたトヨタ自動車も、電気自動車のコンセプトカーを発表しました。この車は、人工知能がドライバーの表情や声の変化を読み取り、疲れていると認識すると自動運転に切り替える機能も搭載されています。

このほかスズキやダイハツ、三菱自動車なども、電気自動車のコンセプトカーを発表し、世界的に加速するEVシフトが日本のメーカーの間でも鮮明となっています。

今回のモーターショーは、開幕直前に日産の不適切な検査や、自動車メーカーにアルミ製品などを出荷していた神戸製鋼の不正が相次いで明らかになり、メーカーへの信頼が揺らぐ中での開催となりました。

日産のダニエレ・スキラッチ副社長は、発表会の場で「不適切な検査で皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます」と陳謝しました。

東京モーターショーは、今月28日から来月5日まで、東京・江東区の東京ビッグサイトで一般に公開されます。


自動運転やAIも注目

今回のモーターショーでは、電気自動車とともに注目されているのは、自動運転やAI=人工知能の技術です。

このうち、トヨタ自動車が公開したのは、ドライバーの声や表情を読み取る人工知能の技術です。人工知能が顔の表情からドライバーが疲れていると認識すると、自動運転モードに切り替わります。
また、ドライバーの性格や過去の運転履歴などからドライブ中にお勧めの行き先を答える人工知能の開発も進められているということです。

三菱自動車は、ドライバーが運転席の横にあるタブレットに話しかけると、車内の温度を調節したり、ワイパーを操作したりする技術を披露しました。
三菱自動車の難波宗義さんは「AIの登場で、人と車との関係は大きく変わりつつある。海外のさまざまなベンチャー企業と共同で研究を進めており、人の希望に応えられる最先端の技術を提供していきたい」と話していました。

車の内装を手がける部品メーカー、トヨタ紡織は、完全自動運転の車を想定し、車の中で食事やデスクワークがしやすいようシートを自由に動かせる車を公開しました。
ボタンを押すと内側の壁の色が好みに合わせて変わる仕組みになっていて、メーカーでは、将来は映像を映し出せる技術の開発も進めているということです。


部品メーカーもEV向けに開発急ぐ

EVシフトが加速する中、日本の自動車産業を支える部品メーカーも電気自動車向けの部品の開発を急いでいます。

このうち、エンジンの振動を抑える防振ゴムが主力の住友理工は、電気自動車のモーターに使われる防振ゴムのモデル品を初めて出展しました。
モーターと電池で走る電気自動車は、従来のエンジンや変速機など多くの部品が不要となります。EVシフトが加速すれば、売り上げが大きく減るおそれがあるとして、電気自動車向けの部品の開発に力を入れているということです。
松井徹社長は「EV化は予想していたよりも加速している。どのような方向になろうと対応できる体制を整えていきたい」と話しています。

一方、EVシフトをきっかけに事業の拡大を狙う部品メーカーもあります。

日立オートモティブシステムズは、ハイブリッド車に供給しているモーターや電池を電気自動車にも利用できるとして開発や販売を強化する方針です。
山足公也技術開発本部長は「EVに必要となる技術を持っているので活躍する場がある。ビジネスチャンスが広がっていくと期待している」と話しています。


日産と神鋼など各メーカー反応

日産自動車や神戸製鋼所で不正が相次いだことについて、各メーカーのトップからも厳しい意見が相次ぎました。

ホンダの八郷隆弘社長は「今回の件は遺憾だ。現場の強みが、日本の製造業の強みだが、われわれホンダも改めて現場を大切にやっていくことを身をもって示していきたい」と話しています。

SUBARUの吉永泰之社長は「製造業は、日本にとって非常に大事な分野なので、信頼が損なわれることを心配している。ものづくりに対する信頼が揺らぐことがないようわれわれも含め、日本企業全体でしっかりと取り組んでいく必要がある」と述べました。

ヤマハ発動機の柳弘之社長は「現場での決めごとをきちんと守っていくのは製造業の基本だ。日本の製造業の強さは、そういうところを愚直にやり続け、それを改善してきたところにあり、残念だ」と話しています。

また、神戸製鋼のアルミ製品を使っていた自動車部品メーカー、住友理工の松井徹社長は「自動車業界にかぎらず、日本の製造業は世界から品質や信頼性の高さを評価されて伸びてきたので、それらを損なうのは大きな痛手になる。気を引き締めて対応していかなければいけない」と話していました。

一方、不適切な検査が発覚し、リコールに追い込まれた日産の星野朝子専務は、記者会見で、「10月の販売は、かなりダメージを受ける。過去最大となるリコールを実施しながら、もう一度信頼してもらえるよう努めたい」と述べました。

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