記録的なサンマの不漁の影響で、サンマの缶詰などを製造する岩手県釜石市の会社が、宮古市にある工場を来月で休止し、70人余りのパートなどの従業員を解雇することになりました。


来月で休止することが決まったのは、昭和16年から操業している釜石市に本社がある食品製造会社「岩手缶詰」の宮古工場です。

岩手缶詰によりますと、この工場では大手食品メーカーから注文を受けてサンマのかば焼きの缶詰などを製造していますが、ここ数年の全国的なサンマの不漁に加えて、ことしに入って岩手県での水揚量も記録的に少なくなっているため、原材料の確保が難しくなったということです。
このため会社は来月末で工場を休止し、工場に勤めるパートなどの従業員88人のうち76人を解雇することを決め、従業員に説明したということです。

県内にあるほかの工場では、操業を続けるということです。

岩手県水産技術センターによりますと、岩手県沿岸でことし水揚げされたサンマは、先月までで1580トン余りと、記録的な不漁となったおととしの同じ時期と比べておよそ4割にとどまり、統計を取り始めた平成6年以降、最も少なくなっています。

岩手缶詰は「工場の休止は苦渋の決断だった。従業員の再就職を全力で支援したい。漁獲量や経済状況を見ながら、工場を再開できるように努力したい」とコメントしています。


水温低下で餌のプランクトン減少

岩手県水産技術センターによりますと、岩手県沿岸の市場に水揚げされたサンマは、おととし、年間2万300トン余りと、統計を取り始めた平成6年以降、最も少なくなりました。
そして、ことしは先月までで1580トン余りと、おととしの同じ時期のおよそ4割しかなく、統計開始以降の同じ時期で最も少なくなっています。

サンマの不漁にともなって、価格も上がっていて、先月は1キロ当たり平均およそ430円と去年の同じ時期のおよそ1.6倍となっています。

国の研究所は、平成22年ごろから日本近海のサンマが減る傾向にあり、背景として水温が低下してサンマの餌となるプランクトンが減ったことや、台湾や中国などの漁船による漁獲量が増えたことなどが影響している可能性があるとしています。

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