宇宙空間に存在する重さが太陽の数十億倍というブラックホール、「モンスターブラックホール」は、その誕生の仕組みが謎でしたが、宇宙が誕生した初期に吹き荒れていたガスの流れによって生まれたとするコンピューターシミュレーションの結果を東京大学などの研究グループが発表しました。



「モンスターブラックホール」は、質量が太陽の数十億倍もあるブラックホールで、宇宙空間での観測がこの10年余りで相次いでいますが、どのようにしてこうした巨大なブラックホールができるのか謎でした。

東京大学などの研究グループは、宇宙が誕生してからおよそ10億年後までの時期に、局地的に発生していた猛烈なガスの流れに注目し、スーパーコンピューターを使って宇宙の進化に与えた影響を調べました。その結果、猛烈なガスの流れがあると宇宙誕生からおよそ1億年後に星が誕生し、さらに星がガスを吸収して、最後には太陽の3万4000倍ほどの質量を持つブラックホール「中間質量ブラックホール」ができたということです。一方、ガスの流れがないと、星の質量は太陽の100倍ほどには成長しましたが、ブラックホールはできなかったということです。

「中間質量ブラックホール」は、成長すると「モンスターブラックホール」になるとされていて、研究を行ったアメリカのテキサス大学の平野信吾さんは「ガスの流れによって長年の謎だったモンスターブラックホールの起源が説明できた。宇宙の成り立ちの解明につなげたい」と話しています。