国連安保理 ミサイル発射の即時停止求める議長声明採択

2017年08月30日 11時55分 NewsWebEasy
仮名がなレベル

北朝鮮のミサイル発射への対応を話し合う緊急の会合を開いた国連の安全保障理事会は、日本時間の午前9時すぎ、日本の上空を飛んだミサイルを発射した北朝鮮を非難するとともに、発射の即時停止を求める議長声明を、全会一致で採択しました。

北朝鮮が日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受けて、国連の安保理では、日本、アメリカ、韓国の3か国の要請に基づいて、日本時間の30日午前6時前から緊急の会合が開かれ、北朝鮮を非難する議長声明が全会一致で採択されました。

声明は、「安保理は北朝鮮による他の国連加盟国を脅かす暴挙を強く非難する」として、日本の上空を飛んだミサイルを発射した北朝鮮を改めて非難したうえで、「北朝鮮によるこうした行為の即時停止を求める」としています。安保理の議長声明は、決議のような拘束力はないものの、報道機関向け声明より強い安保理の総意を示すものです。

採択を受け、日本の別所国連大使は「議長声明の迅速な採択を歓迎する。北朝鮮が国際社会の要請に応えるよう求める」と述べました。

安保理で北朝鮮の核やミサイル開発に対する議長声明が採択されるのは、2012年4月に北朝鮮が人工衛星と称して事実上の弾道ミサイルを発射したとき以来、4度目です。

安保理では、今後の対応をめぐって、追加の制裁を目指すアメリカや日本と、これまでの制裁の実施を重視する中国やロシアとの間で立場の違いがある中、新たなミサイルの発射を厳しく非難するメッセージを迅速に打ち出すことを優先した形となりました。

日本の別所国連大使 追加制裁目指す

国連の安全保障理事会で北朝鮮を非難する議長声明が採択されたことについて、日本の別所国連大使は記者団に対し、「北朝鮮が日本の上空にミサイルを飛ばしたことを安保理として重く受け止めていることを示す必要があった」と述べ、声明の迅速な採択を評価しました。

そのうえで、「北朝鮮の行動を見れば、ただ話し合うだけではだめで、北朝鮮に対応を変えさせるような追加制裁を迅速に採択し、実行する必要があると各国に申し上げた」と述べ、アメリカとともに各国に追加の制裁を働きかけていく姿勢を強調しました。

一方で、追加の制裁に消極的な中国とロシアについて、別所大使は「よく話し合いよい決議をつくるよう努力したい」と述べるにとどまり、具体的にどう対応していくかについては言及しませんでした。

議長声明採択 各国の反応は

国連の安全保障理事会で議長声明が採択されたのを受け、アメリカのヘイリー国連大使は「安保理のメンバーは結束して北朝鮮の日本に対する言語道断の行為を非難する。北朝鮮に対して、今後、ミサイル発射をやめ核兵器を廃棄するよう求める」と述べました。そのうえで、「世界が結束していることに疑いはない。北朝鮮はみずからが招いている危険を認識するべきだ。アメリカは北朝鮮が不法行為を続けることを許さない」と強い調子で述べ、北朝鮮をけん制しました。

一方、中国の劉結一国連大使は「北朝鮮に安保理決議の順守を求め、関係各国には地域の情勢を悪化させかねない挑発的行為を避け、朝鮮半島の平和と安定に協力するよう求める」と述べました。そのうえで、「中国は朝鮮半島の混乱や戦争に反対する。軍事的な対応は半島の非核化と地域の安定を達成する助けにはならない」と述べ、各国に対して軍事的な圧力を強めるのではなく対話を通じて事態の打開を目指すよう、改めて呼びかけました。

また、ロシアのネベンジャ国連大使も「北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、地域の空と海の交通の大きなリスクとなっていて、日本の市民の命を危険にさらすものだ」と北朝鮮を批判する一方、「安保理決議による制裁に加えた追加の単独制裁は避けるべきだ。事態を解決するための軍事的なオプションも拒否する。政治的な手段が活用されるべきだ」と述べ、これ以上の単独の制裁や軍事力による事態の打開に反対する姿勢を示しました。

官房長官「効果ある圧力を検討」

菅官房長官は午前の記者会見で「国連の安全保障理事会が一体となって北朝鮮に対し明確なメッセージを送ることができたことは高く評価したい。わが国としては、米国や韓国と緊密に連携し新たな安保理決議を追求することも含めて、どのような圧力を強化していくことが最も効果的であるのかという観点から今後の対応を真剣に検討していきたい」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は、記者団が今後の制裁措置として石油の禁輸を提案するのかと質問したのに対し、「新たな安保理決議を追求する可能性も含めて、諸懸案解決のためにどのような圧力強化をすることがいちばん効果的であるのか、そうした中で今後の対応を考えていきたい。石油のことも当然、選択肢の1つだろうと思う」と述べました。

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