スペインのバルセロナなどで合わせて14人が死亡した一連のテロ事件で、地元のメディアは、北アフリカのモロッコ国籍の若者らのグループが近隣に住むイスラム教の指導者から過激な思想を吹き込まれ犯行に及んだ可能性があると伝えていて、警察は、関係先を捜索するとともに、依然逃走している実行犯の男の行方を追っています。


スペインでは、17日、バルセロナと近郊の町カンブリスで、車が歩行者を次々とはねるテロ事件が相次ぎ、合わせて14人が死亡、120人余りがけがをし、警察は、同じグループによる犯行と見ています。

一連の事件の前日には、バルセロナからおよそ200キロ離れた町の住宅で爆発があり、警察は、犯行グループが爆弾テロを計画していたものの爆発物を誤って爆発させてしまい、車を使ったテロを強行したものと見ています。

地元メディアは、捜査関係者の話として、犯行グループは、バルセロナ近郊のリポイという町に暮らすモロッコ国籍の若者ら12人で、地元に住む40歳前後のイスラム教の指導者から過激な思想を吹き込まれ犯行に及んだ可能性があると伝えています。

事件のあとこの指導者の行方は、わかっていませんが、爆発が起きた現場で見つかった遺体のうちの1人である可能性もあるということです。

警察は、関係先を捜索して一連の事件の背景を詳しく調べるとともに、依然逃走している実行犯の男1人の行方を追っています。

一連の事件をめぐっては、過激派組織IS=イスラミックステートが、関与を主張する声明を出していますが、これまでのところ関係は明らかにされていません。


米男性 結婚1周年の記念旅行で犠牲に

アメリカのメディアによりますとバルセロナでのテロ事件の犠牲者のうち、アメリカ人男性、ジャレッド・タッカーさんは、妻のハイディさんと、結婚1周年の記念としてヨーロッパを旅行中で、フランスのパリやイタリアのベネチアを訪れたあと旅の最後に友人が住んでいるバルセロナを訪れていたということです。

アメリカのNBCテレビがインターネットに掲載した写真には、ジャレッドさんとハイディさんが仲よく顔を寄せ合い、笑顔で写っています。

この写真は、事件が起きる1時間ほど前に現場近くのカフェで撮影されたものだということです。

その後、夫のジャレッドさんがトイレに行くと言ってハイディさんのもとを離れた1分ほどあとに事件が起きました。

ハイディさんは、現場周辺で夫を探しましたが、見つけることはできず、インターネット上に掲載された写真の中にケガをしたジャレッドさんが写っていることに気付き、夫が事件に巻き込まれたことを知ったということです。

ハイディさんは「写真では、誰かが彼に付き添っていたので生きているのではないかというかすかな望みを抱いていました。私にとって最愛の人でした。彼が隣にいないまま目覚めることも、彼なしでテレビを見ることも考えられません。日常生活のすべてがむなしいものとなるでしょう」と話していました。


サグラダ・ファミリア教会でミサ

テロ事件を受けてバルセロナでは20日、市の最大のシンボルのサグラダ・ファミリア教会でミサが執り行われ、国王のフェリペ6世や多くの市民が参列して犠牲者を追悼しました。

追悼のミサは、現地時間の20日午前10時(日本時間の20日午後5時)から、世界的な建築家、アントニオ・ガウディの作品で、ユネスコの世界遺産にも登録されているバルセロナのサグラダ・ファミリア教会で執り行われました。

ミサには国王のフェリペ6世やラホイ首相、そして多くの市民や観光客が参列し、パイプオルガンの演奏で、参列者が犠牲者を悼み聖歌を歌いました。

テロ事件には多くの外国人観光客も巻き込まれたことから、各国からの参列者の姿も見られ、2人が亡くなったポルトガルからは、大統領も出席して祈りをささげていました。

ミサに参列した男性は「亡くなった人との連帯を示すために来ました。テロをおそれないという姿勢を示したいです」と話していました。

また夫婦で訪れた女性は、テロ事件について「とても悲しい気持ちです。社会がおかしくなっている気がします。平和と愛に満ちた世界になるように祈りました」と話していました。

イージー・ニュース

スペイン「2つのテロをこしたのはおなじグループ」