QRコード買い物サービス拡大 スマホで読み取るだけで支払い

2017年08月17日 19時34分 NewsWebEasy
仮名がなレベル

スマートフォンでQRコードを読み取るだけで買い物ができるサービスは、端末のメーカーや機種に制限されない手軽な支払い手段として普及が見込まれていて、IT各社の販売競争が激しくなっています。

QRコードを利用した支払いサービスは、スマートフォンに自分のクレジットカードの情報を登録しておけば、あとはQRコードを読み取るだけで買い物の支払いができます。

この分野で大手のITベンチャー「Origami」は、小売りを中心におよそ1500社にサービスを提供しています。

このサービスを全国の38店舗に導入している大手雑貨店では、日本人だけでなく外国人旅行者の利用も多いということです。

東京の大手タクシー会社はこのサービスを4100台のタクシーに導入し、利用者はスマホでQRコードを読み取るだけで乗車料金を支払えます。

Origamiの康井義貴社長は「加盟店を増やして、年間の決済総額1兆円を目指したい」と話しています。一方、ITベンチャーの「エニーペイ」は、今月から神奈川県逗子市の海水浴場にある海の家40店舗で、QRコードで支払いができるサービスを始めました。利用者はスマホでQRコードを読み取るだけで、ビーチパラソルを借りたり、食べ物を買ったりできます。

QRコードのシステムは、広く普及している電子マネーと比べて、スマホのメーカーや機種の制限がないことや、店側は専用の読み取り端末が要らず、コストが抑えられる点が有利とされています。

「NTTドコモ」や中国の電子決済サービス大手「アリペイ」もサービスの開始を検討していて、海外に比べて遅れていた日本でも普及が進みそうです。

QRコードとは

QRコードは、今から23年前、自動車部品大手の「デンソー」の開発部門(現在の「デンソーウェーブ」)が、工場で部品の在庫を管理するために作った日本発の認証コードです。

その特徴は、名前の由来にもなっている英語の「クイックレスポンス」、つまり高速で読み取りができるうえ、小さな正方形の中に並んだモザイク模様で、アルファベットや数字だけでなく、かなや漢字も含む7000字を超える大量の情報を登録できることです。

携帯電話のカメラで読み取って使えるようになったことをきっかけに、世界各地でさまざまな用途で使われるようになりました。

ホームページのアドレスの読み取りや、航空券やコンサートの入場券といったチケットの認識など幅広く利用されています。

コンビニではバーコード支払い導入も

大手のコンビニチェーンでは、QRコードと同じように手軽な支払い方法として、バーコードによる支払いサービスを導入する動きもあります。

コンビニ大手のローソンは今月、全国の1万3000店舗に、IT大手の楽天が手がけるバーコードを利用した電子決済サービスを導入しました。

楽天の楽天ペイ事業部の諸伏勇人マネージャーは「ネット通販でのポイントなどの資産を、リアルな店舗でも使えるようにしていく」と話しています。

日本では普及が遅れる

QRコードで支払いができるサービスは、中国やアメリカを中心に海外で普及が進んでいます。

特に中国では偽札の被害があとを絶たず、現金より電子決済のほうが安全だとして店側が導入に積極的で、数万円から数十万円の比較的高額の買い物などにも使われているということです。

中国のネット通販大手「アリババ」のグループが運営するサービスの「アリペイ」は、登録者が5億人に上るということです。
一方で、普及に伴って事件も起きています。

先月、中国南部の広西チワン族自治区で、店に掲示していた支払い用のQRコードを別のものと改ざんし売上金をだまし取ったとして、男女3人が警察に逮捕されました。

海外に比べて日本では普及が遅れています。

日銀が去年11月から12月にかけて、全国の個人を対象に行った調査では、スマホなどのモバイル端末を使った支払いサービスを利用したことがあると回答した人は全体の6%にとどまりました。

日本のIT各社は、導入する店舗を増やして知名度を高めるとともに、割引などの優待キャンペーンを行って、普及を図ろうとしています。

さらに、支払いを行うたびに一定の時間しか使えないQRコードを自動で作成したり、指紋認証を求めるようにしたりして安全性を高め、消費者の不安の解消につなげようとしています。

海の家の利用者「すごく便利」

神奈川県逗子市の海水浴場の海の家で利用した女性は、「お財布を持ち歩くのは荷物になり不便だったので、すごく便利です」と話していました。

海の家のオーナーの男性は、「現金だと、レジをいちいち開けて、釣り銭の受け渡しも必要になりますが、そのあたりが簡略化されます」と話していました。

この海の家では、現在、QRコードで購入できる飲食物は、ビールだけですが、今後はメニューを拡大していきたいとしています。

支払いサービスを提供している「エニーペイ」の井上貴文さんは、「レジャー施設に来る人はできるだけ身軽でいたいと思う。現金や財布を持たない快適さを知ってほしい」と話しています。

大手雑貨店「待ち時間の軽減にも」

「Origami」のQRコードによる支払いサービスを導入している大手雑貨店では、事務の効率化にもつながっているといいます。

「銀座ロフト」の小澤宏行さんは、「お客さんの大半は、スマートフォンを持っているので、支払い手段を増やせないかと思い、導入した。サインなどが必要ないため、会計の待ち時間の軽減にもつながっている」と話しています。

同じサービスを利用しているタクシー会社、「日本交通」の子会社で、IT事業を手がける「ジャパンタクシー」の西本裕紀さんは「お客様も乗務員も現金やカードのやり取りに手間を感じているが、QRコードで簡略化できる。利用件数は毎月、伸びている」と話しています。

※プログラムでふりがなをけっているので、 間違まちがっている場合ばあ いもあります。