静岡県吉田町は小学校での英語の授業時間を確保するため、来年度から夏休みを10日程度に短縮し、授業に充てるなどの新たなカリキュラムを22日夜、保護者側に説明しました。これに対して参加した保護者からは「夏休みの部活に出られなくなる」などといった不安の声も出ていました。


小学校の英語の授業は学習指導要領の改訂で、授業時間が平成32年度までに段階的に増えることになっていて、その時間をどう確保するかは各地の教育委員会や学校にゆだねられています。

これを受け、静岡県吉田町の教育委員会は全国に先駆けて、来年度から夏休みなどの長期休暇を短縮し、英語の授業時間に充てる新たなカリキュラムを策定し、22日夜、保護者側に説明しました。

この中で町の担当者が授業の日数を今より10日ほど増やし、年間で220日以上とすることやこれに伴い、夏休みを最も短いケースでは10日程度に短縮するなど、長期休暇を減らす方針を説明しました。

これに対して、参加した保護者からは「夏休みの部活に出られなくなる」などといった不安の声も出ていました。

小学校4年生の男の子の母親(40)は「町がすごく考えてやっているのは評価しますが、成果が本当に出るのか心配です。保護者の意見をもっと聞いてほしいし、野球をする長男は部活ができるか心配してます」と話していました。


教員の繁忙感解消も狙い

吉田町の教育委員会の今回の取り組みは、教員の繁忙感の解消につなげる狙いもあります。小学6年生の時間割のモデルを見ますと、昨年度は1週間の授業のコマ数は27で、5時間目で終了する日が週3日、6時間目は2日あります。

これを来年度はコマ数を週に2つ減らして25とし、4時間目で終了する日を週に2日設けます。新たなカリキュラムでは1日の授業時間数を減らすため、その分、登校する日を増やして吸収する必要があります。

そこで、町の教育委員会では夏休みなどの長期休暇を短縮して、登校する日を増やし授業時間に充てようというのです。

町の教育委員会によりますと、小学校の教員の残業時間は現在ひと月の平均で57.6時間ですが、この取り組みによって来年度は17時間余り減らせると試算しています。

1日当たりの授業の時間を減らして教員の繁忙感を解消し、子どもたちと向き合う時間を確保することが狙いで、結果的に教育の質を高め、学力の向上につながるとしています。

吉田町の田村典彦町長は「先生に求められるのは質の高い授業だが、現実は急がしすぎて時間が少なく、授業の中身が薄くなり子どもの学力が高まらない。先生が余裕を持ち、入念に準備した内容豊かな授業につなげて、学力を確実に身につけさせたい」と話しています。

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