英コンサートのテロ事件 容疑者の男を特定

2017年05月24日 06時38分 NewsWebEasy
仮名がなレベル

イギリス中部のマンチェスターでアメリカの人気歌手がコンサートを開いていた会場の付近で起きたテロ事件では、犠牲者の中に8歳の女の子をはじめ多くの若者が含まれていることがわかりました。一方、警察は22歳の男が事件を引き起こした疑いがあるとして、動機や背後関係の捜査を進めています。

イギリス中部のマンチェスターで22日夜、アメリカの人気歌手、アリアナ・グランデさんのコンサート会場の付近で、大きな爆発が起き、これまでに22人が死亡、59人がけがをしました。

地元のメディアは、死亡した人の中には、8歳の女の子や10代の若者が含まれているほか、けがをした12人も16歳以下だったと伝え、衝撃が広がっています。マンチェスター中心部の広場では23日夜、犠牲者を追悼する集会が開かれ、集まった大勢の市民は、突然、命を奪われた子どもや若者を悼むとともに、テロに屈しないという思いを新たにしていました。

一方、警察は23日夜に記者会見を開き、今回の爆発について、22歳のサルマン・アベディ容疑者が持っていた爆発物を爆発させた自爆テロだったという見方を示しています。
地元のメディアは、アベディ容疑者がマンチェスター南部に住み、北アフリカのリビアから移住してきた両親のもと、イギリスで生まれた移民2世だったと伝えています。

警察はアベディ容疑者の自宅と見られる住宅など2か所を捜索したほか、これまでに事件に関わった疑いで23歳の男1人を拘束して取り調べています。また、この事件について過激派組織IS=イスラミックステートが関与を主張する声明を出していることから、警察はアベディ容疑者の動機や背後関係についても慎重に捜査する方針です。

テロ警戒レベル 最高度に

メイ首相は23日夜、2度目の治安対策会議を開き、5段階あるテロへの警戒レベルを「テロの危険が差し迫っている」ことを示す最高度に引き上げると発表しました。

その理由についてメイ首相は、会見で「マンチェスターの事件を容疑者1人で行ったものか捜査についてこれまでの情報を分析した結果事件には、多くの共犯者がいる可能性が排除できないためだ」と説明しました。警戒レベルが最高度に引き上げられたのは、2007年6月以来のことで、今後は武装した警察官とともに、軍の兵士が警戒にあたることになります。

大勢の市民が追悼

事件のあったマンチェスターの中心部にある市役所の前には23日、大勢の市民が集まり、黙とうを捧げて犠牲者を追悼しました。多くの市民が花束を供えたり、市民の連帯を呼びかけるプラカードを掲げたりして、犠牲者に思いを寄せるとともにテロに屈しない姿勢を示していました。その一方で市民の中には、うつむいたり、涙を浮かべたりする人の姿も見られ、事件の爪痕の大きさを物語っていました。

3歳の娘ともに追悼集会に参加した34歳の女性は「多くの子どもが犠牲になったことはとても悲しいことで、一日中泣いていました。市民が連帯する大切さを教えるために娘をここに連れてきました」と話していました。

また、事件が起きた時、10歳の娘とともにコンサート会場にいたという34歳の男性は「テロリストにとっては、被害者の年齢も国籍もとるにとらないことなのかもしれません。しかし、私にとって子どもたちがテロに巻き込まれたことは、言葉では表現できないくらい悲しいことです」と話していました。

フランス 警備態勢を見直し

イギリスのマンチェスターで起きた事件を受けて、フランスのマクロン大統領は23日、パリの大統領府に近いイギリス大使館を訪れて弔意を表したあと、記者団に「テロリストは自由な世界や若者を標的にしていることが改めてはっきりした。ヨーロッパの各国とテロとの戦いで協力を重ねているが、さらに強化していく」と述べ、テロ対策でイギリスなどとの連携を一段と強化する考えを強調しました。

フランス政府は、おととしのパリ同時テロのあと全土に非常事態宣言を出し、ことし7月まで期間を延長してテロ対策を進めています。こうした中で内務省は23日、今後の対策を協議し、事件がコンサート終了後、ホールの外で起きたとされていることを踏まえ、コンサートホールや大きなイベントが開かれる会場などでは、入り口での検査に加えて終了後の出口付近でも警備を行うなど態勢を見直すよう各地の警察に指示しました。

さらにパリでは今月28日からテニスの四大大会の1つ、全仏オープンが開催されることから、政府は会場周辺の警備を強化するなど警戒を強めることにしています。

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