英コンサート会場 19人死亡約50人負傷 テロとして捜査

2017年05月23日 13時04分 NewsWebEasy
仮名がなレベル

イギリス中部のマンチェスターで22日夜(日本時間23日朝)、コンサート会場付近で爆発があり、これまでに19人が死亡、およそ50人がけがをしました。警察はテロ事件として捜査していることを明らかにし、メイ首相も「事件の全容解明に力を尽くす」とする声明を発表しました。

イギリス中部のマンチェスターで、22日午後10時半ごろ(日本時間23日午前6時半ごろ)、大勢の観客がいるコンサート会場付近で爆発がありました。
地元の警察によりますと、この爆発でこれまでに19人が死亡、およそ50人がけがをして病院で手当てを受けているということで、警察はテロ事件として捜査していることを明らかにしました。

事件を受け、メイ首相は23日未明、声明を発表し「警察がおぞましいテロとして捜査している事件について、われわれは全容解明に全力を注いでいる」と述べました。そのうえで「私たちの思いは犠牲者と被害を受けた人たちの家族とともにある」と述べました。
複数のイギリスメディアによりますと、爆発を受けて、メイ首相は23日午前9時(日本時間午後5時)から治安担当の閣僚らが参加する緊急の対策会議を開くということです。

イギリスの公共放送BBCは、爆発がコンサート会場のロビー付近で起きたという情報があると伝えていますが、施設側は「コンサートが終わり人々が帰ろうとしているときに、会場の外の公共の場で事件が起きた」という声明を発表しています。

会場ではアメリカの歌手アリアナ・グランデさんのコンサートが開かれていたということで、会場で撮影されたと見られる映像には、大勢の観客がパニックに陥り、悲鳴を上げながら逃げ出す姿が映っています。

外務省の邦人テロ対策室によりますと、午前11時半現在、日本人が被害にあったという情報は入っておらず、引き続き確認を進めているということです。

会場にいた人「コンサート後に大きな爆発音」

コンサート会場にいたという若い女性は、AP通信に対して「コンサートが終わり、皆が立ち去ろうとしていたとき、突然大きな爆発音が聞こえた。座席が揺れて、人々が逃げ始め、泣き叫んでいた」と当時の状況について話しました。
この女性の父親は「最後の曲が流れ、人々がアリーナから出始めた次の瞬間、巨大なせん光が見え、ものすごい勢いの風が吹いた。何が起きたのかと思っていたら、次第に嫌な臭いが立ちこめてきた。すばらしいコンサートだと思い、子どもたちを連れてきたのに、最悪の思い出になってしまった。なぜ罪のない人たちがこんな目に遭わなければならないのか」と、怒りをあらわにしていました。

地元メディアによりますと、目撃者の話として、「大きな爆発音とともに、銃声のような音が聞こえた」とか、「大きな爆発があり、自分の席でも振動を感じ、現場は混乱していた。会場にいた人たちは、走ったり、叫んだりしながら現場から離れようと必死だった」などと伝えています。

また、別の目撃者は「大きな爆発音を聞いて、会場にいた人たちはどうしたら外に出られるのかを尋ねていた。多くの人が救急車で手当てを受けているのを見た」と話しているということです。

事件が起きた会場の様子としてインターネットに投稿された動画では、人々が会場の出口に向かっていたところ、突然「ドーン」という鈍い爆発音が遠くから聞こえて、その直後に叫び声も聞こえます。会場の中では煙や炎は見えず、そばにいる若い女性が「今の音、聞いた?何が起きたの?」と言うと、人々が逃げ始め、会場が一瞬でパニックになる様子が捉えられています。

現場はマンチェスター中心部

現場は、マンチェスターの中心部にある「マンチェスター・アリーナ」で、マンチェスター・ビクトリア駅に隣接し、観光客に人気のマンチェスター大聖堂から数百メートルの距離にあります。
アリーナのホームページによりますと、収容人数は2万1000人、ヨーロッパ最大の屋内競技場で、1995年に運営を始めて以来、U2やローリング・ストーンズといった著名なアーティストがコンサートを開いてきたほか、バスケットボールや水泳の国際大会などスポーツの会場としても親しまれてきました。
22日は午後7時半すぎから10時半ごろまでの予定で、アリアナ・グランデさんのコンサートが開かれていました。

イギリス 過去にもテロ相次ぐ

イギリスではことし3月、ロンドン中心部の議会議事堂の近くで、イスラム過激派の影響を受けたと見られる男が車で歩行者を次々とはねたあと、ナイフで警察官に襲いかかり、5人が犠牲になる事件が起きたほか、先月(4月)にも議会議事堂前から首相官邸につながる大通りで、刃物を隠し持っていた男がテロを企てた疑いで警察に拘束されました。

イギリスでは、過去には大規模なテロ事件も起きていて、2005年7月にはロンドンで朝の通勤時間帯に地下鉄の車両やバスが相次いで爆破され、52人が死亡、およそ700人が重軽傷を負う同時多発テロ事件が起きました。

さらに2007年6月には、ロンドンの繁華街で爆発物が仕掛けられた車2台が見つかったのに続き、イギリス北部、スコットランドのグラスゴーで、空港の建物に車が突っ込んで炎上しました。

ヨーロッパではここ数年、大都市でのテロが再び多発する傾向を見せているため、イギリス国内でも警察をはじめ治安当局がテロへの警戒を強化していました。

安倍首相「断じて許せず」

安倍総理大臣は23日午前、総理大臣官邸で自民党の議員と面会した際に、「多くの死傷者の方々がおられるということで、亡くなった方々にお悔やみ申し上げる。また負傷した方々にお見舞いを申し上げたい。テロは断じて許せず、どんな理由があれ、テロを根絶しなければならない。無辜(むこ)の民を傷つけるテロを根絶していくためにも、しっかりと国際社会と連携していきたい」と述べました。

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「多数の死傷者が発生していることに強い衝撃を覚えている。仮にテロだとすれば、このような卑劣なテロ行為は断じて許すことはできず、断固として非難する。日本はイギリスの皆さんに対し強い連帯を表明したい」と述べました。そのうえで、菅官房長官は「事件直後、現地在外公館に現地対策本部を立ち上げ、情報収集を進めるとともに、日本人の安否確認に全力を挙げて取り組んでいるが、現時点までに日本人が巻き込まれたとの情報には接していない」と述べました。
一方、菅官房長官は、国内でのテロ対策について「東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、安全確保は開催国の最大の責務であり、国際社会と連携し、危機感を持ってテロ対策に万全を期している。国際テロ情報収集ユニットを新設して、官邸直轄で情報の収集・集約を行う体制をとっている。さらに水際対策、重要施設やソフトターゲットの警戒・警備の、官民一体となったテロ対策も一層強化している」と述べました。

安倍首相 メイ首相宛てメッセージ

安倍総理大臣はメッセージをメイ首相に宛てて送りました。
この中では「音楽を愛する多くの若者が集まるコンサート会場で凄惨(せいさん)なテロが起きたことに大きな衝撃を受けている。日本国政府および日本国民を代表して、犠牲となった方々に対し心からの哀悼の意を表するとともに、負傷された方々にお見舞いを申し上げる」としています。
そのうえで、安倍総理大臣は「平和な暮らし、未来ある若者がテロの標的となり、強い憤りを禁じ得ない。この困難な時に心からの連帯を表明する。G7サミットにおいて、テロに断固として立ち向かうG7の強い決意を表明したい。日本は引き続きイギリスをはじめとする国際社会と手を携えてテロと闘う決意だ」としています。

※プログラムでふりがなをけっているので、 間違まちがっている場合ばあ いもあります。