寄生虫アニサキス 食中毒が増加傾向 対策徹底を

2017年05月13日 17時57分 NewsWebEasy
仮名がなレベル

刺身など生の魚介類を食べて、寄生虫のアニサキスによる食中毒を起こすケースがことしになって全国で30件以上確認され、厚生労働省は生の魚介類を扱う販売業者や飲食店などに対し、寄生虫がいないか確認するなどの対策を徹底するよう呼びかけています。

アニサキスはサバやアジ、イカなどの魚介類の内臓に寄生し、体長は2センチから3センチで、糸のように見えるのが特徴です。刺身や、しめさばなどから見つかるケースが多く、ヒトの体内に入ると胃や腸の壁を傷つけ、数日間にわたって激しい腹痛やおう吐などの症状を引き起こします。

厚生労働省によりますと、アニサキスによる食中毒を起こした患者は、ことしになって先月末までに全国で合わせて32人確認されています。平成25年に国が医療機関に積極的な報告を求めて以降、報告は増加傾向が続き、去年は126人に上っています。しかし、報告されないケースも多いと見られ、国立感染症研究所によりますと、患者は推計で年間7000人以上になるということです。

アニサキスが寄生した魚介類は、70度以上で加熱するかマイナス20度以下で24時間以上冷凍すれば、食べても問題はないということです。

厚生労働省は販売業者や飲食店などに対し、「加熱や冷凍などの処理をせずに魚介類を提供する場合は寄生虫がいないか確認するなど対策を徹底してほしい」と呼びかけています。

芸能人もツイッターで被害報告

アニサキスによる食中毒の被害については、芸能人もツイッターなどで伝えています。

お笑いタレントの渡辺直美さんはことし3月30日、出演予定だったテレビ番組を体調不良で欠席した理由について、3日後の4月2日にツイッターで「食中毒から復活いたしました。皆様、アニサキスに注意です」とつづり、あまりの痛みに「病院で泣きました」と報告しています。

お笑いコンビ「南海キャンディーズ」の山里亮太さんは、ことし1月10日にラジオ番組を体調不良で欠席しましたが、原因はアニサキスによる食中毒でした。山里さんは1月26日のツイッターで「アニサキスさんは旅立たれました」と体調が回復したことを伝えています。

また、お笑いコンビ「品川庄司」の庄司智春さんは今月10日、民放の番組で、みずからの体験を語りました。それによりますと、去年夏、サケいくら丼を食べたあと、痛みで夜中に目覚め、病院でおよそ10時間かけて8匹のアニサキスを取り除いたとしています。

鮮魚店「丁寧な下ごしらえを」

東京・渋谷区の鮮魚店では、アニサキスによる食中毒を防ごうと、下ごしらえを丁寧にするとともに、刺身だけでなく焼き魚にする場合も注意を怠らないといいます。

店によりますと、アニサキスは魚の内臓に寄生しているため、魚を仕入れるとすぐに内臓を取り除きます。そして、刺身にする際には、内臓の周りや内臓と接する身の部分などをアニサキスがいないか念入りに確認し、焼き魚にする場合も身の奥までむらなく火が通るよう、じっくりと焼き上げるということです。

鮮魚店「魚力」の鈴木安久さんは「新鮮だからといって、何でも生や刺身で食べられるわけではありません。アニサキスによる食中毒を避けるためには、鮮魚店などのプロに調理法を確認したうえで、むやみに生で食べないことと、焼き魚の場合、コンロだけでなく心配な場合は電子レンジも使って中まで火を通すことが大事です」と話していました。

「しっかり加熱・冷凍を」

アニサキスによる食中毒の特徴について、東京都健康安全研究センターの薩※タ真二食品医薬品情報担当課長は「もともと魚介類の寄生虫で、サバやイカなど魚介類を刺身で食べて食中毒を起こす例が多い。死亡するケースはほとんどないが、食べると数時間後ぐらいから激しい腹痛やおう吐などの症状が現れる」と話しています。

都内では症例の報告が増え、食中毒の中では3番目に多いということで、理由については、「社会的によく知られるようになったほか、流通が発達して産地から鮮度がいい魚介類が運ばれるようになり、生で食べる機会が増えたことが背景にあるのではないか」と指摘しています。

そのうえで、「アニサキスは熱に弱いので、調理をする場合にはしっかり加熱することが必要だ。刺身などにする場合にはマイナス20度で24時間以上冷凍することが有効だ」と話しています。

もし、アニサキスによる食中毒になった場合には、「すぐに消化器を専門とする病院で内視鏡などで診察してもらい、取り除いてもらうことが必要だ」と話していました。

※タは「土へんに垂」

※プログラムでふりがなをけっているので、 間違まちがっている場合ばあ いもあります。