関東かんとう表層ひょうそう地盤じばん 5000かしょ想定そうていの1.5倍以上ばいいじょう

2017年04月09日 19時34分

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ちか将来しょうらい首都しゅと直下ちょっか地震じしん発生はっせい懸念けねんされる関東地方かんとうちほうでは、ごくあさ表層ひょうそう地盤じばんによって、木造もくぞう住宅じゅうたくおおきな影響えいきょうあたえる地震じしんれが、これまでの想定そうていの1.5倍以上ばいいじょうつよまる可能性かのうせいのある地域ちいきが5000かしょあまりにのぼることが、くに研究けんきゅう機関きかん分析ぶんせきはじめてあきらかになりました。
去年きょねんがつ熊本くまもと地震じしんでも表層ひょうそう地盤じばんによって、局所的きょくしょてきれがつよまっておおきな被害ひがいにつながったとられ、専門家せんもんか想定そうてい見直みなおしなどの対策たいさく必要ひつようだとしています。

去年きょねんがつ熊本くまもと地震じしんで、震度しんど7のれを2観測かんそくした熊本県くまもとけん益城町ましきまちでは、表層ひょうそう地盤じばんによって、木造もくぞう住宅じゅうたくおおきな影響えいきょうあたえる周期しゅうきびょう前後ぜんごれが増幅ぞうふくされ、局所的きょくしょてきに2倍以上ばいいじょうつよまっていたとられることがあきらかになっていますが、関東地方かんとうちほう表層ひょうそう地盤じばんについては、これまでくわしい調査ちょうさおこなわれていませんでした。

防災ぼうさい科学技術かがくぎじゅつ研究所けんきゅうじょ研究けんきゅうグループは、関東地方かんとうちほうの1まんしょ以上いじょうった高性能こうせいのう地震計じしんけいによる調査ちょうさや、およそ28まんけんのボーリング調査ちょうさのデータから、関東地方かんとうちほう表層ひょうそう地盤じばんについて250メートル四方しほうごとにくわしく分析ぶんせきしました。

その結果けっか関東地方かんとうちほうの5000かしょあまりで、木造もくぞう住宅じゅうたくへの影響えいきょうおおきいとかんがえられる周期しゅうき0.5びょうから1びょうれが表層ひょうそう地盤じばんによって増幅ぞうふくされ、これまでの想定そうていよりも1.5倍以上ばいいじょうつよまる可能性かのうせいのあることがわかりました。

東京とうきょう台東区たいとうく住宅街じゅうたくがいでは、これまでの2.7ばい都内とないもっとおおきくなったほか、千葉県ちばけん香取市かとりしでは場所ばしょによって3倍以上ばいいじょうとなり、震度しんど換算かんさんすると、震度しんどじゃくれが震度しんどきょうつよまるおそれがあるということです。

防災ぼうさい科学技術かがくぎじゅつ研究所けんきゅうじょ先名せんな重樹しげき主幹しゅかん研究員けんきゅういんは「れがおおきくなる地域ちいきでは、従来じゅうらい被害ひがい想定そうてい見直みなお必要ひつようがある。また、個人こじんでは自分じぶん場所ばしょ地盤じばんのリスクを認識にんしきして、必要ひつようがあればいえ補強ほきょうなどの対策たいさくすすめることが重要じゅうようだ」とはなしています。
防災ぼうさい科学技術かがくぎじゅつ研究所けんきゅうじょでは、年内ねんないにもれやすさの地図ちず作成さくせいし、公開こうかいしたいとしています。

たかさや構造こうぞうごとにれやすい周期しゅうき

建物たてものたかさや構造こうぞうごとに、れやすいれの周期しゅうきがあります。
一般いっぱんひく建物たてものは、がたがたとしたみじか周期しゅうきれで、たか建物たてものはゆっくりとしたなが周期しゅうきれでれやすくなります。

一方いっぽう地震じしんれには、がたがたとしたれや、ゆったりとしたれなど、さまざまな周期しゅうきれがふくまれていて、地盤じばん性質せいしつによって増幅ぞうふくされるれがことなります。
たとえばかた地盤じばんであれば、れはそれほど増幅ぞうふくされずに地表ちひょう到達とうたつしやすく、やわらかい地盤じばんあついところでは周期しゅうきながいゆっくりとしたれが増幅ぞうふくされやすくなります。

地盤じばんかた建物たてものかた一致いっちすると、共振きょうしんばれる現象げんしょうきて、建物たてものおおきくれます。このため、地震じしんによるれの影響えいきょう調しらべるには、建物たてものれやすいれが地盤じばんによって、どのように増幅ぞうふくされやすいかをくわしく必要ひつようがあります。

高性能こうせいのう地震計じしんけいなどで調査ちょうさ

防災ぼうさい科学技術かがくぎじゅつ研究所けんきゅうじょは、ごくわずかなれをとらえる高性能こうせいのう地震計じしんけい使つかって、関東地方かんとうちほう平野部へいやぶのおよそ1まん1000かしょで、1キロ程度ていど間隔かんかく調査ちょうさし、れのつたわりかたから地盤じばん構造こうぞう調しらべました。

さらに鉄道てつどう道路どうろつくさいや、建物たてものてるさいおこなわれた、およそ28まんしょ掘削くっさく調査ちょうさのデータをあつめて、各地かくち地層ちそう調しらべ、地下ちかおよそ100メートルまでの表層ひょうそう地盤じばんについて、250メートル四方しほうごとにくわしく分析ぶんせきしました。

一方いっぽう現在げんざい公開こうかいされている、これまでのくにれやすさマップは、おも山地さんち低地ていちなどの地形ちけいもと推定すいていしています。このため、よりこまかな地域ちいきごとの表層ひょうそう地盤じばんによるれの増幅ぞうふく影響えいきょうが、十分じゅうぶん反映はんえいされていない可能性かのうせいがあるということです。

防災ぼうさい科学技術かがくぎじゅつ研究所けんきゅうじょでは先月末せんげつまつまでにまとめたデータをもとに、現在げんざい年内ねんない公開こうかい目指めざしてあらたなれやすさのマップの作成さくせいすすめています。

想定そうていより3倍以上ばいいじょうつよまるところも

今回こんかい、NHKでは防災ぼうさい科学技術かがくぎじゅつ研究所けんきゅうじょが3月末がつまつにまとめた最新さいしんのデータをもとに、地震じしんさい木造もくぞう住宅じゅうたく影響えいきょうおおきいとかんがえられる周期しゅうきが0.5びょうから1びょうれが、表層ひょうそう地盤じばんによって、どれくらい増幅ぞうふくするかをしめした地図ちず作成さくせいし、データをまとめた防災ぼうさい科学技術かがくぎじゅつ研究所けんきゅうじょ先名せんな重樹しげき主幹しゅかん研究員けんきゅういんとともに検証けんしょうしました。

地図ちずは250メートル四方しほうごとに、れやすさのちがいをいろしめし、みどりから黄色きいろあかむらさきいろくなるほど、地下ちかおよそ100メートルまでの表層ひょうそう地盤じばんによってれがつよまる可能性かのうせいしめしています。

その結果けっか表層ひょうそう地盤じばんによってれがつよまるエリアは、利根川とねがわ荒川あらかわ流域りゅういき周辺しゅうへん、それに川崎市かわさきし横浜市よこはましなどにひろがり、関東かんとう平野部へいやぶのおよそ4ふんの1の地域ちいき周期しゅうき0.5びょうから1びょうれが、これまでの想定そうていよりつよまる結果けっかとなりました。

また、これまでの想定そうていより、れが1.5倍以上ばいいじょうつよまる地域ちいきは5000かしょあまりにのぼるという結果けっかとなりました。

東京とうきょう台東たいとう区内くない住宅街じゅうたくがいでは、これまでの想定そうていオレンジおれんじいろから3段階だんかいがり、これまでの想定そうていくらべてれは2.7ばい都内とないもっとおおきくなっています。ふる木造もくぞう住宅じゅうたく密集みっしゅうする地域ちいきで、先名せんな主幹しゅかん研究員けんきゅういん地表ちひょうから10メートルあまりまでのふかさにやわらかい粘土層ねんどそう堆積たいせきしているためだと分析ぶんせきしています。

商業しょうぎょうビルや住宅じゅうたくなら東京とうきょうみなと区内くない地域ちいきでも、場所ばしょによって、これまでの2.6ばいれがつよまる結果けっかとなっています。震度しんど換算かんさんすると震度しんどきょうれが震度しんど7につよまるおそれがあるということで、先名せんな主幹しゅかん研究員けんきゅういんは、かつてかわながれていた場所ばしょで、地下ちかやわらかい粘土質ねんどしつつち堆積たいせきしているとられることが原因げんいんだと分析ぶんせきしています。

また、千葉県ちばけん香取市かとりしでは場所ばしょによって、これまでの3倍以上ばいいじょうとなり、従来じゅうらいオレンジおれんじいろからもっとれがつよまるむらさきわっています。

分析ぶんせきたった先名せんな主幹しゅかん研究員けんきゅういんは「自分じぶんんでいる場所ばしょに、どんな地盤じばんリスクがあるかを認識にんしきしてそなえにつなげてほしい」とはなしています。